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サービス人材 海外で確保 介護やホテル、人手不足で

ウチヤマHD、ミャンマーから

 九州・沖縄のサービス事業者が海外での人材募集に相次ぎ踏み切る。ウチヤマホールディングス(HD)は2018年6月に初めてミャンマーから介護スタッフの女性を採用する計画で、同業のシダーもインドネシアで採用面接を開始。ホテル運営のWBFリゾート沖縄(沖縄県豊見城市)はタイから採用する。国内は人手不足が常態化し採用コストも上昇。期間限定の外国人技能実習生も活用し、事業拡大に備える。

ウチヤマHDは18年6月にミャンマーから女性スタッフを迎える予定(写真は現在の介護施設風景)

 ウチヤマHDは介護付き有料老人ホーム「さわやか倶楽部」など89の介護拠点を展開している。特に関東、東海などで他産業と人材の獲得競争が激しく、初の外国人人材としてミャンマーで20代女性12人に内定を出した。来春に来日後、研修を経て6月から関東と東海の施設に配属する予定だ。

 11月施行の外国人技能実習制度の適正実施法で介護が対象職種に加わり、同制度を活用する。実習期間は3年だが、来日後の日本語習得や受け入れ体制の審査をクリアすれば5年に延びる可能性もある。

 さらに海外での採用ルートを開拓するため、18年にインドネシアで日本語を習得できる職業訓練校を設立できないか検討している。

 シダーは11月末からインドネシアのジャカルタで、日本の外国人紹介機関を通じて面接を開始。18年度に5~6人の採用を目指す。18年秋にも来日してもらう。「景気回復で介護施設の人材募集が難しく、人材紹介や派遣のコストも上がっている」(座小田孝安社長)

 WBFリゾート沖縄は10月に兼城賢成社長がタイを訪問。面接した1人が年明けに入社する。今後も社長ら幹部が月1回ペースで現地面接を続ける方針。韓国、中国での実施も検討している。

 訪日外国人観光客が増え、沖縄では外国語を話せる人材が不足。同社は派遣会社を通じ海外から採用してきたが、幹部が現地で迅速に質の高い人材を選ぶようにする。

 タクシー最大手の第一交通産業も外国人人材の確保へ動き出す。インドのバンガロールで現地企業とハイヤーなどの合弁企業を立ち上げており、職業訓練校を通じた運転手の育成を始める計画。

 ただ、外国人技能実習生などを巡っては待遇の不備や不透明な契約でトラブルになるケースも起きている。サービス各社が受け入れ体制や研修制度を向上できれば、海外でも優秀な人材を集めやすくなるほか、自国に戻った人材をパートナーとして海外進出できる機会にもなる。

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