ダイハツ、介護支援新事業 送迎計画作成システム販売
ダイハツ工業は13日、通所介護(デイサービス)施設の利用者送迎業務を支援するシステムを開発したと発表した。
ダイハツ工業が改良した軽福祉車両「アトレー スローパー」=13日、東京都千代田区(臼井慎太郎撮影)
介護事業大手のSOMPOケアネクスト(東京都品川区)の一部介護施設で夏から実証試験を進めており、来年度中の販売を目指す。ダイハツの軽自動車とのセット販売も検討し、福祉事業の拡大につなげる考えだ。
ダイハツが開発した「らくぴた送迎」を介護施設が導入すれば、パソコンで利用客の基本情報を入力するだけで送迎計画を自動作成できる。従来1時間かかっていた作成時間が約15分に短縮されるという。
らくぴた送迎は、送迎先の自宅ごとに到着と出発の時間を算出。最終的に介護施設に戻る時間も表示する。運転手は専用スマートフォンで時間を確認可能で、送迎のキャンセルが出れば、「送迎スケジュールを確認してください」といった音声通知が流れる。
ダイハツは約1万3800台が販売される軽福祉車両市場で約5割のトップシェアを握っている。平成28年度実績は前年度比約1割減の6697台だったが、松林淳(すなお)取締役は記者会見で、「モノとサービスをセットで提供することで軽自動車を広げたい」と市場のてこ入れに意欲を示した。
また、軽商用車「ハイゼット カーゴ」と軽乗用車「アトレー ワゴン」を一部改良し、13日発売。歩行者を認識して衝突を回避する自動ブレーキなどを搭載し、両車両がベースの車いす移動車などにも採用した。