介護度改善で保険金 SOMPOケア、高齢者の自立促す
SOMPOホールディングス傘下で介護事業を手がけるSOMPOケア(東京・品川)はアイアル少額短期保険(東京・中央)と共同で、介護度が改善した高齢者に保険金を支払う金融商品を開発した。
金額が小さく独自の商品開発がしやすい「少額短期保険」の一種で、認可を得たうえで今秋にも販売を始める。高齢者がリハビリや機能訓練を積極的に受けて自立に向かうよう促す。
年間の保険料は数千円からで、自助努力などによって要支援・要介護度が改善した場合に保険料の5倍程度の保険金を支払う予定。保険期間は1年間で期間中に2回まで保険金を支払う。
まずSOMPOケアグループの介護施設の利用者に売り出す。来年度以降に他社の施設利用者などへの販売も検討する。
政府は介護給付費の抑制に向けて介助中心の介護から自立支援へ軸足を移しており、高齢者が身体機能の回復に向けて努力するよう促す商品に需要があると判断した。
政府の方針を受け、自立支援を促す取り組みが相次いでいる。介護関連ベンチャーのシーディーアイ(東京・中央)は愛知県豊橋市と組み、人工知能(AI)を活用して高齢者の自立を促す介護計画を作成する。