筑波大に医療・介護サービスの研究拠点
高齢化社会を迎えて、筑波大学(つくば市)は医療や介護サービスに特化した全国初の研究拠点「ヘルスサービス開発研究センター」を設置した。
国が保管する介護報酬明細書などのビッグデータの分析から、市町村へ効果的な介護保険政策を提言したり、介護施設にサービス向上策を提案したりする。
医療・介護のためのアンガーマネジメント
筑波大によると、ヘルスサービスとは医療や看護、保健、介護、福祉などを、ひとつながりのサービスととらえたもの。その質の向上を目指して、海外ではすでに多くの研究拠点があるが、日本では筑波大が初めてという。
センター長には、この分野で第一人者の田宮菜奈子・医学医療系教授がつく。
田宮教授は国の補助事業として全国約450万人分の介護報酬明細書の分析を始めており、センターの「二次データ基盤部門」に統計解析などの専門家を置く。分析によって、市町村ごとに在宅ケアがどう違うかや、要介護度が悪化しない施設にはどんな特徴があるのか、「要介護5」でも在宅で暮らすには何が必要か、などを探る。