年間100万人以上が亡くなる多死社会
最期の時を、どんな形で迎えるか。どんな医療を受けたいか、受けさせたいか。どう決めればいいのでしょうか。
人生の最期を迎える時の医療。医学中心の考えから抜け出すために、最近は終末期医療と呼ばず、厚生労働省は「人生の最終段階における医療」と呼んでいます。
経済的に豊かな社会にみられる問題です。「生命はどこまでも尊い」という反論しにくい考えと、次々に開発される新しい医療技術があいまって、1分1秒でも長生きさせる延命医療は行って当然で、不要となっても終了できない環境ができ、さまざまな管につながれながら死んでいく「スパゲティ症候群」という言葉も生まれました